30代ネットワークエンジニアの年収は?工程別に相場を比較

30代ネットワークエンジニアの年収と工程別相場を解説。

30代ネットワークエンジニアの年収は、dodaの年代別データでは519万円です。

ただし、「30代なら519万円」とだけ考えると、自分の年収が高いのか低いのかを見誤ることがあります。同じ30代でも、監視・運用を担当している人と、ネットワーク構築を担当している人、設計・上流まで担当している人では、仕事の範囲が違うからです。

whoamiの推定基準額では、30代の監視・運用は441万円、構築(ネットワーク)は519万円、構築(サーバ)は520万円、設計・上流は594万円、アーキテクト・SRE・PMは705万円です。

つまり、30代ネットワークエンジニアの年収を見るときに重要なのは、年齢だけではありません。「30代で、どの工程を担当しているか」までそろえて比較することです。

この記事では、30代ネットワークエンジニアの年収相場を確認したうえで、400万円台・500万円台・600万円台をどう見るか、なぜ同じ30代でも差がつくのか、次に何を担当すれば年収の基準が変わるのかを整理します。

目次

30代ネットワークエンジニアの年収は519万円

doda「平均年収ランキング2025」では、ネットワークエンジニアの30代平均年収は519万円です。調査対象は2024年9月〜2025年8月にdodaへ登録した約60万人で、職種別・年代別に集計されています。

一方で、他の転職サービスが公開するデータでは、30代ネットワークエンジニアの平均年収が別の水準になることがあります。これは矛盾ではありません。サービス利用者、登録者、求人データなど、母集団や集計方法が違うためです。

たとえば、Geeklyは自社利用者データをもとに年代別の平均・中央値を公開しています。上位記事が強い理由の一つは、「平均年収はいくらか」だけでなく、中央値や企業規模、業態など複数の切り口を見せていることです。

whoamiでは、平均値をひとつ示して終わるのではなく、そこからさらに担当工程へ分けます。30代という年齢は同じでも、仕事内容によって比較すべき基準が変わるからです。

出典:平均年収ランキング(2025年) / 提供元:転職サービス「doda」

同じ30代でも、担当工程で年収の基準は変わる

30代インフラエンジニアの工程別推定基準額。監視・運用441万円、ネットワーク構築519万円、サーバ構築520万円、設計・上流594万円、アーキテクト・SRE・PM705万円。

30代だけをそろえて見ると、監視・運用とネットワーク構築では78万円、ネットワーク構築と設計・上流では75万円の差があります。

ここで重要なのは、この差額を「異動すればそのまま昇給する金額」と読まないことです。職種別・年代別データを、担当工程を考えるための基準としてwhoamiが再編したものです。実際の給与は、会社の制度、勤務地、企業規模、役割、残業や手当などでも変わります。

それでも、この比較には意味があります。「30代平均より低い」と悩む前に、自分が監視・運用なのか、構築なのか、設計なのかを分けることで、比較対象が近くなるからです。

工程別の全体像は、インフラエンジニアの年収は工程で決まる|年代別の相場と上げ方で詳しく整理しています。

30代で年収400万円台・500万円台・600万円台をどう見るか

30代ネットワークエンジニアの年収を検索する人の多くは、「平均はいくらか」よりも、「自分の今の年収は低いのか」を知りたいはずです。

そのため、金額だけで高い・低いを決めず、担当工程とセットで見ます。

400万円台なら、まず監視・運用か構築かを確認する

30代で400万円台の場合、監視・運用が中心なら、whoamiの推定基準額441万円に近い可能性があります。一方、ネットワーク構築を継続して担当しているのに400万円台であれば、仕事内容と評価の対応を確認する余地があります。

ただし、「構築案件にいる」だけでは構築経験とは限りません。実際の担当が監視、定型オペレーション、一次対応に限られていることもあります。

確認したいのは、案件名ではなく、自分が本番環境へ変更を加えているか、設定内容を理解しているか、試験まで担当しているかです。

500万円台なら、構築の基準と担当範囲を比べる

30代のネットワーク構築は519万円が推定基準額です。そのため、500万円台なら「平均より上か下か」だけでなく、構築のどこまで担当しているかを見ます。

たとえば、決められたコンフィグを投入するだけなのか。設定値の確認や手順書作成、障害試験まで担当しているのか。さらに、VLANやルーティング、冗長化の方式検討まで参加しているのか。

同じ「構築」でも、設計に近い判断が増えていれば、次に比較すべき基準は設計・上流へ近づきます。

600万円台なら、設計・上流の仕事をどこまで担当しているかを見る

30代で600万円台なら、設計・上流の推定基準額594万円に近い水準です。ただし、これも「600万円を超えていれば十分」という意味ではありません。

基本設計、詳細設計、構成検討、顧客との要件確認、レビュー、技術選定などをどこまで担当しているかを確認します。リーダー業務やプロジェクト管理まで含む場合は、さらに役割が広がっています。

年収を比較するときは、金額だけでなく、その金額でどの責任を持っているのかまで見ることが大切です。

30代で年収差が広がりやすいのは、経験年数より「任され方」が変わるから

20代では、監視・運用から始め、構築の一部を経験しながら基礎を身につける人が多くいます。30代になると、同じ「ネットワークエンジニア」という肩書きでも、任される仕事が分かれてきます。

  • アラート監視と一次対応を担当する
  • 定例の設定変更を担当する
  • ネットワーク機器の構築を担当する
  • VLANやルーティングを設計する
  • 要件を整理して構成を決める
  • プロジェクトの進行やレビューを担当する

30代では「何年働いたか」だけでなく、その経験年数の中で、どこまで仕事を任されるようになったかを見る必要があります。

上位記事も、30代以降は設計や要件定義、マネジメントなど役割の広がりが年収差につながるという説明をしています。whoamiでは、そこをさらに「工程」という単位まで分解します。

あなたの年収、今の担当工程に見合っていますか?

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企業規模・勤務地・クラウド経験でも年収は変わる

担当工程は大きな要素ですが、それだけで年収が決まるわけではありません。whoamiの年収診断では、企業規模、勤務地、クラウド実務経験も補正要素として扱っています。

従業員1,000人以上は+13.1%の補正

whoamiの診断では、従業員1,000人以上の場合に+13.1%の補正を使っています。これは「大企業へ行けば必ず13.1%上がる」という意味ではありません。企業規模の違いを試算へ反映するための補正です。

SESで客先常駐している場合は、常駐先ではなく、自分を雇用している会社の従業員数で考えます。

東京は+10.6%の補正

勤務地も給与水準へ影響します。whoamiでは東京勤務に+10.6%の補正を使っています。

ただし、勤務地だけを理由に給与差を判断しないでください。東京勤務でも監視・運用なのか設計なのかで仕事内容は違います。工程と勤務地は別々の軸として見ます。

クラウドは資格ではなく実務経験に+10.0%

クラウドについては、資格ではなく実務経験がある場合に+10.0%の補正を使っています。

  • VPCやVNetの構成
  • サブネット設計
  • ルーティング設定
  • 通信制御
  • VPNや閉域接続
  • 監視や障害対応

クラウド資格を持っていることと、業務でクラウド環境を担当したことは別です。30代では、資格の数を増やすだけでなく、オンプレミスで身につけたネットワーク経験をクラウドでも使える状態へ広げることが、担当範囲を変える材料になります。

30代で監視・運用なら、最初に構築経験を作る

30代で監視・運用を担当していて、年収を変えたい場合、最初に確認したいのは構築へつながる経験です。

  • VLAN追加
  • ACL変更
  • ルーティング設定
  • 機器交換
  • コンフィグ投入
  • 疎通試験
  • 作業手順書の作成・修正

大切なのは、「監視を何年やったか」だけではありません。仕事の動詞が、見る → 調べる → 変更する → 作るへ変わっているかです。

監視・運用と構築の違いは、インフラエンジニアの監視・運用は年収が低い?構築との差をデータで比較でも整理しています。

30代で構築までできるなら、次は「決める仕事」を増やす

ネットワーク構築では、設計された内容を正しく環境へ反映します。設計では、その内容自体を検討します。

  • どのIPアドレスを使うか
  • VLANをどう分けるか
  • どのルーティング方式にするか
  • どこを冗長化するか
  • どの通信を許可するか
  • 障害時にどう切り替えるか

30代で構築経験があるなら、構築件数だけを増やすより、こうした判断へ参加する機会を増やすほうが次の工程につながります。

既存の設計書を読むときも、設定値を見るだけではなく、「なぜこの値なのか」「別案では何が問題なのか」まで確認します。

構築から設計へ進む考え方は、ネットワーク構築の年収は?設計・上流へ進むとどう変わるかで詳しく解説しています。

30代ならCCNPを取るべき?資格より先に工程を決める

「30代ならCCNAでは弱いからCCNPを取るべき」と、年齢だけで決める必要はありません。見るべきなのは、次に担当したい仕事です。

CCNPで学ぶルーティングや設計の知識は、構築や設計で使えます。ただし、資格を取得しただけでは担当工程は変わりません。

たとえば、CCNPを取得しても業務が監視のままなら、実務として説明できる工程は監視です。一方で、学んだ知識を使ってルーティング設定、構築手順、設計書修正、冗長化方式の検討まで担当できれば、資格が実務へつながります。

資格と年収の関係は、インフラエンジニアは資格で年収が上がる?答えは工程にあるで整理しています。

SESで働く30代は、案件名より自分の担当工程を見る

SESで働いている場合、「ネットワーク案件に何年いるか」だけでは年収との関係を判断しにくくなります。同じ案件でも、監視だけを担当する人と、構築や設計まで担当する人がいるからです。

確認するなら、次のように業務を分けます。

  • 監視・一次切り分け
  • 定例変更
  • 機器設定・試験
  • 詳細設計
  • 基本設計
  • 要件整理・顧客調整

また、役割が増えているのに給与が変わらない場合は、担当工程だけでなく自社の評価制度も確認します。「何を担当できれば次の等級になるか」「いつの査定へ反映されるか」を具体化します。

SESと年収の関係は、SESのインフラエンジニアはなぜ年収が上がらない?で詳しく整理しています。

30代で年収が上がらないときの確認順

30代ネットワークエンジニアが年収を確認するときのイメージ。

1.現在の担当工程を決める

肩書きではなく、実際の業務で判断します。監視・運用なのか、構築なのか、設計なのか。複数を担当している場合は、どこまで自分で判断しているかを確認します。

2.同年代・同工程の基準を見る

「30代平均」とだけ比べず、自分の仕事内容に近い基準を見ます。これで、年齢の問題なのか、担当工程の違いなのかを分けられます。

3.役割が給与評価へ反映されているか確認する

仕事内容が増えた場合は、何を担当するようになったか、いつから担当しているか、どの評価項目に入るか、いつ給与へ反映されるかを確認します。

4.次の工程に必要な実績を一つ決める

「もっとスキルアップする」では曖昧です。監視・運用なら設定変更や試験、構築なら設計書修正や方式検討など、次の工程に直結する業務を一つ決めます。

30代だから管理職を目指す必要はない

30代になると、「そろそろ管理職を目指さないと年収が上がらない」と言われることがあります。しかし、ネットワークエンジニアには技術側で担当範囲を広げる道もあります。

  • ネットワーク設計
  • クラウドネットワーク
  • セキュリティ設計
  • アーキテクト
  • SRE

一方で、リーダーやPMとして、人、予算、スケジュールまで担当する方向もあります。

重要なのは、「30代だから管理職」という年齢基準ではありません。技術判断を深めるのか、プロジェクト全体の判断を持つのかを選びます。

求人票では「ネットワークエンジニア」の文字より仕事内容を見る

社外の求人を見る場合も、想定年収だけでは不十分です。「ネットワークエンジニア募集」と書かれていても、運用中心、構築中心、設計中心では、入社後に積める経験が違います。

求人票では、次の項目を確認します。

  • 設計・構築・運用のどこを担当するか
  • 顧客との打ち合わせへ参加するか
  • 設計書を作成・修正するか
  • 設定値を自分で決めるか
  • クラウド環境を扱うか
  • レビューやリーダー業務を担当するか

「設計構築」と書かれていても、実際には構築作業だけの場合があります。逆に、運用という名称でも、設定変更や運用設計を担当する場合があります。職種名ではなく、実際の担当範囲を読みます。

30代前半と後半で見るべきことは違う?

30代前半と30代後半を分けて考えることにも意味はあります。ただし、「35歳を過ぎたから急に評価が変わる」という話ではありません。

30代前半では、20代で経験した監視・運用や構築を、どこまで自分の担当として説明できるかを整理します。構築経験がまだ少ない場合は、設定変更や試験など、次の工程へつながる業務を増やします。

30代後半では、同じ構築を繰り返しているだけなのか、設計やレビュー、顧客調整まで役割が広がっているのかを確認します。

年齢そのものより、数年前と比べて担当する判断が増えているかを見るほうが実務に近いです。

よくある質問

30代ネットワークエンジニアの平均年収はいくらですか?

doda「平均年収ランキング2025」では、30代ネットワークエンジニアは519万円です。ただし、担当工程や調査対象によって比較すべき数字は変わります。

30代で年収400万円台は低いですか?

仕事内容によります。監視・運用が中心なのか、ネットワーク構築や設計まで担当しているのかで基準が違います。金額だけでなく、担当工程をそろえて比較してください。

30代で年収500万円台なら平均以上ですか?

ネットワーク構築の推定基準額519万円に近い水準です。ただし、設計まで担当している場合は、設計・上流の基準と比べたほうが仕事内容に近くなります。

30代で年収600万円を超えるには設計経験が必要ですか?

設計経験は担当範囲を広げる材料になりますが、「設計を経験すれば必ず超える」というものではありません。企業規模、勤務地、クラウド実務、役割、評価制度などでも変わります。

30代からネットワーク設計を目指すのは遅いですか?

年齢だけで遅いとは言えません。すでに構築経験があるなら、設定値や方式を検討する経験を増やすことで設計へつなげられます。

30代ならCCNAよりCCNPを取ったほうがいいですか?

年齢ではなく、次に担当したい仕事から決めます。構築や設計で必要な知識を補う目的ならCCNPは使えます。ただし、資格だけで実務工程は変わりません。

クラウド資格を取れば年収は上がりますか?

資格だけで年収が決まるわけではありません。whoamiの診断でも、補正対象にしているのはクラウド資格ではなく、クラウドの実務経験です。

30代ネットワークエンジニアで年収が上がらない原因は何ですか?

まず担当工程を確認してください。同じ工程のまま経験年数だけが増えている場合や、担当範囲が広がっていても自社の評価制度へ反映されていない場合があります。

あなたの年収、今の担当工程に見合っていますか?

30代平均だけではなく、担当工程・実務経験・働く条件まで入れると、自分に近い年収の目安が見えてきます。8問・約60秒で確認できます。


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まとめ

30代ネットワークエンジニアの年収は、dodaでは519万円が一つの目安です。ただし、30代という年齢だけでは、自分の年収が高いか低いかは判断できません。

whoamiの基準では、同じ30代でも監視・運用441万円、ネットワーク構築519万円、設計・上流594万円と差があります。

30代で年収を見るなら、「何歳か」より先に「何を担当しているか」を確認してください。

明日やることは、自分の仕事を「監視・運用」「構築」「設計」のどこに置くか決め、数年前より判断する範囲が広がっているかを書き出すことです。

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この記事を書いた人

株式会社iT 代表取締役。インフラエンジニアとして複数業界のネットワーク・サーバ構築に従事したのち、ネットワークエンジニア養成スクールを創業。1,000名以上の資格取得と800名以上の就職を支援し、同事業は上場企業へ売却。
現在はCCNA・CCNP・ネスペ・情報処理安全確保支援士の対策講座を運営しながら、whoami で年収診断と求人情報の提供を行っています。

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